航空力学の神様   最近方程式をつつきまわしていて気がついたこと

まあ、方程式でシミュレーションできるようにある程度簡略化の仮定をいれてのことですが、

・Vol Libre の測定データといっても誤差だらけ。
 Vol LibreのARGONのポーラーカーブを実現するには、巨大な有害抵抗と「負」の誘導抵抗が必要。
 そんなもん、ありえねえ。
 測定者が「こうあるべき」と頭の中で思っている数値に測定結果が左右されているね。

・最良滑空比が同じ2機のグライダーのポーラーカーブは翼面荷重を調整すれば完全に重なる。
 だから、低翼面荷重では性能良いけど、翼面荷重を上げても高速が伸びない機体なんて物は無い。
 翼面荷重を上げても高速が伸びない機体は、もともと性能悪いのだ。

・最良滑空比と、その時のスピードが決まれば、ポーラーカーブが求められる。
 物理法則の制約はきびしい。

・スポーツグライダーの滑空比が10に達するのは将来もたぶん無理。
 今の翼の投影アスペクトを5.5にして、コンペラインで、ポッドハーネスを使ってようやく10。
 翼形や構造の改善ぐらいでこれほどの抵抗削減は無理だと思う。

・アクセル踏んだ時に翼がねじれるかどうかなんて、実は滑空性能にあまり影響ない。
 高速時に重要なのは有害抵抗。誘導抵抗の影響はわずか。

・コンペハーネスでつま先を30度も下にして飛ぶのはバカ。
 水平が正解。下げても6度。
 30度も下げたら滑空比1前後低下。

・ラインの空気抵抗は パイロット+ハーネス 以上。
 投影面積でも同じぐらい。Cd値はかなり悪く1前後か。
 キャノピーの有害抵抗はこれらに比べるとはるかに少ない

・全備重量が同じ場合、グライダーの誘導抵抗はアスペクト比ではなく翼長で決まる。 (03/03/19)
 細い翼が高性能なのでは無く、長い翼が高性能なのだ。
 よって、アスペクトの高い小さな翼より、アスペクトの低い大きな翼の性能が良いこともありえる。



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