滑空比測定器

 毎日、日が昇る前にテイクオフに立ち、一瞬の朝凪をねらって、沈下率を測定している世界中のテストパイロットたちに捧げます。
 これとスピードメーターさえあれば、もう早起きする必要は有りません。
 どシンクでも、アーベントでも、雲の吸い上げでも、安定してさえいれば、機体性能が測定できます!
 ポーラーカーブを一度でも測定しようとした人なら判ると思いますが、毎秒0.1m/sの上昇/下降風の影響でも沈下率に10%もの誤差が生じ、 まともなポーラーカーブが測定できません。
 そして、どんなに穏やかそうな状況で飛んでも、0.1m/s程度の上昇/下降風もふいていない事は確信できません。
 バリオによる対地沈下率の値から機体性能を測定する事は、上昇/下降風による誤差が大きすぎて非常に困難です。
 以下の考案は、対地ではなく対気滑空比を直接測定することで、上昇/下降風の有無に関わらず、機体性能の測定を可能にしようという物です。
第一案
 ようするに、重りを基準にした水平線に対して、毛糸が示す滑空方向から滑空比を求めようという物です。

 この方法では、上昇/下降風があっても、周囲の大気に対する相対的な対気滑空角を読み取るので、常に機体の「生」の滑空角が読み取れます。

 問題点は、見てのとうり。
 滑空比7以上になると、角度が狭すぎて毛糸の指針では、十分な精度で読み取れるとは思えません。


第二案

精度を高めるために、

・風見の矢は、前後のバランスを取って重力の影響をなくす。
・重りは、反対側にダミーをつけて風圧による影響を除く。
・パイロットによる気流の乱れを避けるために、ぶら下げ式にする。
・角度は、ロータリーエンコーダーや、ポテンショメーターを使って電気的に読み取る。


 こんなもんでどうでしょう。マジで作れば結構使えると思うんですが。

 でも、普通のパイロットはこんなもん欲しくないんですよね。
 フライトには、普通のGPS+バリオで表示される対地滑空比の方が重要ですから。

 パラの開発者以外で、真剣に機体のナマの性能が測定したいと思うのは....
    ○○○○なんかやっちゃう、悪い子達だけ.....
       性能がどう変わったか判んないとねぇ....
          誰か、作ってくんないかなぁ......

BACK